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【若者】92後世代の若者 視野広がり不安も増大

2017-06-19 人民網日本語版 人民网日文版



中国に昔からあった、労働によって富を生み出し、生産によって資産を積み上げるという考え方が、若い世代の間ではまったく違ってきている。1992年以降に生まれた新世代の青年「92後世代」は、かつてないよい時代に出会ったといえる。彼らは一様に優れた物質的環境の中で育ち、上の世代の人々よりも広い視野をもつ。ロマンチックで情熱的だが思考や行動が足りず、こうした背景と特徴が彼らの直面する新しい生活がどんなものになるかを決定づけている。新華網が伝えた。


92後世代はインターネット業界の新貴族を崇拝する。その理由はなんといってもこの新しい富豪たちが体現する一連の価値観にある。環境保護に対する関心、動物愛護、同性愛文化の容認、市場経済への賛同などで、これは実際には1960年代に西側世界の青年が世界に抵抗していた時期に生み出された価値観だ。



比較すると、中国の92後世代と60年代の西側世界のヒッピー精神には違いがある。92後世代はヒッピーたちほど過激ではなく、もっと穏やかでソフトだ。1980年代生まれ(80後)が登場した時、上の世代の中国人は「後世畏るべし」と感じ、若者が活発に動き回るのをみるにつけ、90年代生まれ(90後)が登場する頃には若者はどんなに過激になっているだろうかと考えていた。だが現実はそのようにはならかった。90後は現状への満足度が高く、社会的テーマに関しては80後のように過激ではなかった。


92後世代は不安を感じている。不安に駆り立てられて自分自身についてますます深く考えるようになっている。若い世代の見識は広く、より豊富な世界を見聞きしているが、それがかえってより大きな不安をもたらすのだ。


92後世代はいつでもどこでもソーシャルネットワーキングサービスで発言し、携帯電話のアプリケーションを利用してバーチャルなネットワークと相互連動し、ネット時代の成功モデルや質の高い暮らしにリアルタイムで注目している。だがネットワークの外に出れば、彼らのほとんどが経験を積み上げるスタート地点に立ったばかりで、やはり上の世代と同じように工業化時代の上昇プロセスを踏まえて一歩ずつ小さな努力を積み重ねており、わかりやすく言えば、彼らの稼ぐ力は欲望する力の強さにはるかに及ばないということだ。



92後世代もあらゆる世代の若者が直面してきたおなじみの問題に直面する。矛盾と挫折感だ。92後世代は、「北京には煙霧があり、空気はよくない。生まれ故郷は自然が豊かで環境はよいが、そこにいたいとは絶対に思わない」という。彼らは北京で煙霧に包まれれば文句を言い、海外旅行に行っても不満を感じる。彼らはかつて米国や英国にも煙霧の問題があったことをみようとしないし、中国と西側世界の環境の違いをみようとしないし、原因の一部が工業化の発展段階の違いにあることをみようとしない。92後世代は独自のこじんまりした文化的世界をもち、暮らしの環境は改善されているが、横をみて比較して「上よりも足りない」と強く不安を感じる。


とはいえ楽観視できることとして、今の中国は世界での影響力がますます強まり、92後世代の中国人青年が世界に対してもつ意義と役割も今後顕在化するとみられることがある。数十年後には、彼らの習慣や見方が逆に西側のウォッチャーや青年たちに影響を与えるようになるのかもしれない。

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